前回までに、発達の第1段階である感覚の発達に偏りがある場合に起こり得る困りごとを書きました。
今回は、視覚・聴覚・前庭覚・固有覚・触覚の各感覚の発達にばらつきがあるということがどういうことなのかを書きたいと思います。
例えば触覚では、注射を極端に痛がらない・手が汚れても極端に気にしないなどの様子があれば、感覚が『鈍麻』な状態だといえます。
逆に、洋服のタグが肌に当たるのを極端に嫌がる・砂遊びや泥遊びで手が汚れるのを極端に嫌うなどの様子があれば、感覚が『過敏』な状態だということになります。
この『極端に』という部分がミソで、日常生活に支障をきたせば、極端な例に当てはまるといわれています。
『感覚鈍麻』『感覚過敏』と言われる上記2つの状態は、どちらも発達のバランスを崩した状態だと言えます。
これが、視覚・聴覚・固有覚・前庭覚にも起こり得るのです。
目に入ったものに極端に気を取られる→視覚優位
大きな音や赤ちゃんの泣き声を極端に嫌う→聴覚過敏
ずっともぞもぞ体を動かさないと気持ち悪い→前庭覚が鈍麻
といった具合でしょうか。
子供ならばだれしも少しは発達にばらつきがあるものですが、その程度が『極端』なものになってはじめて『障害』があるということにあります。
では、『極端』でなければ、安心してもよいのでしょうか?
0コメント