ピアノレッスンといえば、皆様はどんな風景を想像するでしょうか?
ピアノがあって、楽譜があって、レッスン時間はずっとピアノを弾いたり、歌を歌ったり、音符を書いたり…
そんな感じでレッスンが進んでいくのを思い描かれる方が多いのではないかと思います。
もちろん、ポコアポコでも、ある程度大きくなった生徒達は、上記のようなレッスンになります。
ですが、まだ年齢の小さい未就学~小1位のお子様は、発達の仕方に個人差が大きいです。
たとえば、レッスン中に、すぐに動き回ってしまうAさんというお子さんがいたとしましょう。
Aさんは、なぜすぐに席を立って動き回ってしまうのでしょうか?
・目に入ったものが気になって、ついつい席を立ってしまう→視覚からの影響を受けやすい
・じっとしていると、体がムズムズしてくる→体の隅々まで意識が向かない
・何かを思い出して、ピアノよりも、何かの方に意識がいってしまう→頭の中が整理できない
などなど、色々と理由が考えられます。
視覚・聴覚・固有覚・触覚などの感覚は、子供の発達の基礎となる部分です。
この感覚がバランス良く発達すると、落ち着きが出てきたり、学習がうまくいったりするわけです。
感覚の発達がバラバラなまま、30分ずっと座りましょう!とか、楽譜をしっかり見て弾きましょう!なんていっても、土台ができていないわけですから、できないのです。
上記のAさんの場合は、視覚からの刺激に弱いため、次々と興味のあるものが移っていってしまい、衝動的に動いてしまうということが考えられます。
ならば、逆に何か指示をする場合は、視覚に訴えればうまくいく事が増えます。
・レッスンの順序をイラストにして、見えるところに置いておく
・いろいろなイラストをカードにしてその都度見せる
などのちょっとした工夫で、本人も、私たち大人も過ごしやすくなります。
そして、目の動きのビジョントレーニングや、聞く力のトレーニングをすることによって、土台となる感覚の発達のバランスを整え、最終的には落ち着いたピアノレッスンに導いていきたいと思っています。
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