前回、『視覚』『聴覚』が未発達な場合に起こり得る困りごとを書きました。
今回は、『前庭覚』『固有覚』『触覚』が未発達な場合のケースを書いていきます。
まず、『前庭覚』が未発達な場合。
この、『前庭覚』とは、『前庭感覚』とも言われ、前に進む感覚・体で風を感じる感覚・回転を感じる感覚やバランスを取る感覚です。
子どもはみんな走って風を感じたり、ぐるぐる回ってバランスを取ったりする遊びが大好きですが、この感覚が鈍いと、いつまでも走ったり回ったりしたくなってしまいます。
結果、ずっと走り回ってしまい、多動につながると考えられます。
次に『固有覚』が未発達な場合。
『固有覚』とは、『固有感覚』とも言い、目で見ていなくても、自分の体が今どうなっているか感じられる感覚です。
私たちピアノ講師が日常的に感じている、生徒が楽譜を見ないで手元ばかり見て弾いているという現象は、この『固有覚』が未発達であるからかもしれません。
ほかには、服のボタンが留められない、靴紐がうまく結べない、リコーダーが苦手などの、手先の不器用さにも関連があると考えられます。
最後に『触覚』。
これは、肌が何かを触る感覚です。
手が汚れるのを極端に嫌う、つま先立ちで歩く、砂場が苦手、服のタグが気になって着られない、などにつながります。
~その③に続く
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