感覚統合の視点からのピアノレッスン②

前回、『視覚』『聴覚』が未発達な場合に起こり得る困りごとを書きました。

今回は、『前庭覚』『固有覚』『触覚』が未発達な場合のケースを書いていきます。

まず、『前庭覚』が未発達な場合。

この、『前庭覚』とは、『前庭感覚』とも言われ、前に進む感覚・体で風を感じる感覚・回転を感じる感覚やバランスを取る感覚です。

子どもはみんな走って風を感じたり、ぐるぐる回ってバランスを取ったりする遊びが大好きですが、この感覚が鈍いと、いつまでも走ったり回ったりしたくなってしまいます。

結果、ずっと走り回ってしまい、多動につながると考えられます。

次に『固有覚』が未発達な場合。

『固有覚』とは、『固有感覚』とも言い、目で見ていなくても、自分の体が今どうなっているか感じられる感覚です。

私たちピアノ講師が日常的に感じている、生徒が楽譜を見ないで手元ばかり見て弾いているという現象は、この『固有覚』が未発達であるからかもしれません。

ほかには、服のボタンが留められない、靴紐がうまく結べない、リコーダーが苦手などの、手先の不器用さにも関連があると考えられます。

最後に『触覚』。

これは、肌が何かを触る感覚です。

手が汚れるのを極端に嫌う、つま先立ちで歩く、砂場が苦手、服のタグが気になって着られない、などにつながります。

~その③に続く



【公式】music school poco a poco~別府市のピアノ教室 ポコアポコ~

大分県別府市にあるピアノ教室です。 ピアノレッスンをはじめとする音楽に関する指導のほか、学習の土台となる認知機能を高めるコグトレというトレーニングも行います。 祖母(森田千代子)の代より半世紀にわたり、別府の地で音楽教育に携わってまいりました。 また、講師自身が自閉症の子どもの親であり、自分の子育て経験を生かしてのレッスンを行っています。

0コメント

  • 1000 / 1000